2025年2月24日、佐鳴湖畔のジ・オリエンタルテラスにて
念願だった「みんなのお食事会」を開催しました!
HPでは、インスタに書ききれない裏側も含めてレポートします。
企画の発端にさかのぼり、ちょっと正直な部分も書いてみます。
ミントモの運営は楽しいことが山盛りなのですが、ときどき、ちょっぴりつらい思いをすることもあります。
難病や障害のある子に対する社会の目が、温かいものばかりでないことに気づいたり
「きょうだいを主役に」という活動の趣旨を理解していただけなかったり…。
実は「みんなのお食事会」の構想は数年前からあったのですが
なかなか話を聞いてもらえるレストランがなく、実現をあきらめかけていました。
そんな中で目にしたのが、株式会社鳥善さんのnote。
研修講師にインクルーシブ・ブランドを展開する株式会社Haluさんを迎え
障害児の外食機会を作るための取り組みを始めたという内容でした。
「こ、これは…! 鳥善さんなら話を聞いてくださるかもしらん…!!」
さっそく熱い思いを込めてメールを送りました。
それでも、半分はダメ元でした。
だから「ぜひ一緒に考えたいです」「お話を聞かせてください」という
お返事をいただき、涙が出るほどうれしかったのを覚えています。
「きょうだいにスペシャルな時間がほしい」
「障害のある子たちも含め、家族の思い出になるような場にしたい」
わがままオーダー(?)だったと思いますが、マネージャーさんをはじめ
スタッフの皆さんが親身になって一緒に考えてくださいました。
昨年の春先に日取りが決まってから、当日が待ち遠しくて準備も楽しかった…!
初めての場所や高級レストランの雰囲気に子どもたちが緊張しないよう
事前資料を作ってお母さんたちに送ったり
「子どもたちの名札も特別感があったほうがいいよね!」となって
ロゼットを作ってみたり(マスキングテープを折り込んでいます)
2日前になって、ウェルカムボードも作りたくなっちゃったり…!
見てこれ。かつてないほど華やかな受付テーブルです!
普段は披露宴などにも使われる会場。ロビーも素敵なんです。
受付に来るお子さんたちの目が、ワクワク、ドキドキで輝いていました。
ジ・オリエンタルテラスのエントランスには少し段差があるのですが、
スタッフさんたちが車いすで来る子どもたちをサッと介助してくれていました。
会場までの廊下で、きょうだいさんに笑顔で話しかけてくださる方も。
障害のあるお子さんたちのお料理は、なんと5段階で対応してくださいました。
例えばこれはミキサー食。
そしてこれはソフト食(やわらかめ食)です。
きょうだいさんたちや、通常食でもOKなお子さんはこちら。
同じものを、調理の仕方を変えて提供してくださっているのがわかるでしょうか?
口からのお食事が難しい子や、咀嚼や嚥下の力が弱い子がいても
みんなで一緒に同じものを食べられるという幸せ。素敵すぎんか…。
ミントモに来ている子たちの兄弟姉妹の病気や障害は本当にさまざまです。
車いすに長時間座っていられる子もいれば、少しは歩き回りたい子もいる。
とにかくじっとしているのは苦手という子もいます。
食形態だけではなく、こうした部分についても事前にアンケートを取っていたのですが
スタッフさんたちが動線や配席を工夫してくれたり、
保護者の方が安心できるような声かけをしてくださったりして感動しました。
大人のコース料理もとってもおいしかったです。
盛りつけがおしゃれなサラダとか
多分、今まで食べた中で一番おいしいお肉料理とか
(白ワインとビールで煮込んでるとおっしゃってたような気がする)
至福のひととき。
思えば、娘が生まれてから、コース料理なんてほとんど食べられていなかった…!涙
そしてきょうだいさんたちのスペシャルタイム!
シェフやスタッフさんがみんな出てきてくださり、シェフハットを被せてくれました。
何が始まるのかな?
そう、きょうだいさんたちに任せられたのはデザートの仕上げ!
「みんなはもうシェフ! すきな色で、自分のすきなように描いていいんだよ」と
料理長さんが言ってくださり、きょうだいさんたちが腕を振るいました。
気づくと、シェフやホールのスタッフさん、写真を撮りたい親御さん
みんながきょうだいさんたちの周りに集まって、大きな輪ができていました。
「わ~、シェフたちより上手なんじゃない?」
「色合いがいいねえ~」「こんなに細かく描けてすごいね!」
褒め言葉のシャワーを浴びて、うれしそうなきょうだいさんたち。
会の最後は、きょうだいさんの一人が前から「やりたい!」と言っていたビンゴ大会。
イオンモール浜松志都呂店さんのイエローレシートでいただいた寄付を活用し
いつもより豪華な景品を用意できました。
ビンゴのガラガラがないので、iPadのアプリを使って
みんなに数字のスロットを押してもらう形でやったのですが
「ダブルリーチ!」「たのむたのむ~~~!」などと大盛り上がりでした(笑)
ミントモを手伝ってくれている大人のきょうだいさんや
ずっとお世話になっている専門職の方も特別参加してくれていたのですが
「子どもたちの笑顔がプライスレスでした」
「どのご家族も、きょうだいさんたちもみんな良い顔をされていて、
それを近くで見ることができて本当にうれしかったです」と言ってくれました。
まだ集計中ではありますが、参加者アンケートからも
皆さんの喜びがたくさん伝わってきます。
こんな風に素敵な時間と場になったのも、伊達社長やマネージャーの佐藤さま、
料理長の前川さまをはじめ、ジ・オリエンタルテラスのスタッフの皆さんが
「ご家族に楽しい時間を過ごしてほしい」「お子さんたちに喜んでほしい」という
同じ思いを持って準備を進めてきてくださったからだと思います。
食形態のリクエストや、対応していただきたいことがたくさんあって
「細かくて申し訳ないです」と伝えた際に
佐藤さんが「スタッフは燃えています! 大丈夫です!」と言ってくださり
その熱い思いに胸がいっぱいでした。本当にありがとうございました。
今回、お子さんの体調不良で直前に来られなくなってしまったお家や
家族のビッグイベントに重なりあきらめたお家があったので
またぜひ、第2回も企画できたら…! 頑張ります!!
おまけ
きょうだいさんたちが落書きしていたビンゴ用のホワイトボードと
レストランの入り口に掲げられているメッセージ。まさにワンダフルタイム!
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